もっと知りたい!ゴムのこと | ゴムの中身って?

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ゴムの中身って?

「なぜゴム製品はこんなに分かりづらいのだろう」

「なぜゴム製品はロットによるばらつきが多いのだろう」

ゴムを少しでも扱ったことのある方は上のような疑問を一度は思ったことがあるのではないでしょうか?

私はその原因はゴム材料にあると思っています。(もちろん横着な業者もいるとは思いますが)なぜ、ゴム材料にあるのか?下にゴム材料の中に入っているものを書き出してみました。

※ ゴム材料によって入っているもの、また、入っていないものがあります。

① ポリマー(ゴム本体)

これが一般にゴムと呼ばれている「もと」です。配合割合は、おおよそですが30%~90%です。この配合割合が少ないとゴム本来の性能が低くなってしまいます。(価格は安くなります)また、ゴム単体での色彩はアメ色や乳白色で黒ではありません。

② 補強剤

ゴム単体では強度的に弱い場合があるので、成形後のゴム強度を高めるために配合します。配合割合はおおよそ20%~60%です。カーボンブラックなどが代表的なものです。このカーボンブラックを入れることでゴムは黒色になります。カラーゴムにはホワイトカーボンなどで補強しますが強度はあまり高くありません。

③ 充填剤

ゴムの性能を若干ですが引き上げることが可能なものです。実際は材料価格を上げる目的が多いように感じます。クレーや炭カルが代表的なものです。

④ オイル

作業性を良くしたり、硬度を調整するために使用します。鉱物油やDOPなどが代表的です。配合割合は0~10%程度です。

⑤ 加硫剤

ゴムは生の状態では反発性はあまりありませんので、この加硫剤を使ってゴム特有の性能を引き上げます。硫黄や亜鉛華などが代表的で、配合割合は1%~5%ほどです。

⑥ 加硫促進剤・加硫助剤

ゴムは加硫をするのに非常に時間が掛かります。(5分~長いものだと30分以上!)この加硫時間を少しでも短く、そして品質が良くなるように入れるものです。配合割合は1%~5%です。

⑦ 老化防止剤

加硫をしたゴムの耐熱性能を上げたり、耐オゾン性能を上げるものです。よく表面に白い粉のようなものが付いているゴム製品を見かけたことがないでしょうか?それは老化防止剤がゴムの表面に出てきて劣化を防ごうとしているものです。ただし、加硫時間を短くすると出やすいのでクレーム対象になったりもします。配合割合は0~2%程度です。


ざっと、書き出してみましたがこんなにも沢山の素材を混ぜ合わせてゴムの材料になるのです。イメージとしては、うどんなどの麺類を打つような感じでこれらを混ぜ合わせます。また、混ぜ方にも非常に熟練した技術や環境も必要で、温度や湿度が少し変化するだけでロットによるバラつきが出やすくなってしまいます。

このようにロットによるバラつきが出やすい素材を成形するのにも当然ですが熟練した技術が必要になってきます。成形工程もいろいろとあるのですが次の機会にご紹介したいと思います。

既存の取引メーカーの話がどうなのかを疑問に感じたときには、ぜひ別のゴムメーカーに聞いてみることをお勧めします。
ゴムパッキン|2009/01/21 Wed
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