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猛暑日のゴム工場

こんにちは、お久しぶりです。スタッフKです。

新年の挨拶の後半年間雲隠れしており、その間にも色々とありました。
現在は2つの社内開発案件を担当しており、あーでもないこーでもないと
頭を回転させながら日々過ごしております。

さて、このブログも色々と皆様にゴムの事に興味を持って頂いたり、
こんな部品は作れないかな?とかここに任せたらこんな事が出来るかも!
というようなお考えへの参考になればと思って書いていますが、
何年もやっているとなかなか「ネタ」というものを捻出するのも大変になってきたりします。
弊社はここ以外でも旧車FANSITEでブログをやっていたり、
各種SNS(FacebookやInstagram)などもやっていますのでネタ探しの日々です。

私は製造部ですので、工場の事をお知らせするのがやはり参考になるのかなと思ってますが、
自動車の純正部品をたくさん生産している都合上、お見せ出来る物と出来ない物が
ありまして・・・まあその中でも知ってもらえる事は発信していきたいなと考えています。


8月3日・・・本日ですが、暑いですね・・・今日の名古屋の最高気温は39度だそうです。
ゴムは熱をかけて成形しますので工場の中が暑い!とにかく暑いのです。
(とは言え、弊社は工場内に大型のエアコンを複数フル稼働させてますので、
一般的なゴム工場と比較すると涼しい方ではあると思います)

そんな暑いゴム工場の中で唯一涼しい場所、それは材料の保管庫です。
ゴムの材料は暑い所に置いておくと意図しない化学反応が進んでしまって
正常な成形が出来なくなってしまうので、涼しい場所で保管をしないといけません。
冬は気にしなくてもいいのですが、夏は保管庫はエアコンでガンガン冷やします。

成形前のゴムの材料はこんな感じです。

20220803.jpg

長方形のシート状になっていて、質感は粘土に近いと思います。
ゴムというと引っ張ったら伸びて、離したら元の形に戻るのが最大の特徴ですが、
この成形前のゴム材料はそういった特徴は持ち合わせていません。
材料には有効期限が設定されており、概ね1ヶ月程の間に成形をしないといけません。
涼しい所で保管していてもじわじわと化学反応が進んでしまうからです。
この症状を「スコーチ」とか「ヤケ」などと呼んでいます。

弊社はこの成形前の材料はお客様から支給して頂いたり、材料メーカーさんから購入をして
調達しています。弊社内でこのゴム材料を練るという作業は実施しておりません。
その為、弊社が購入する材料は「B練り」と呼ばれる有効期限の短い材料になっています。
これは、反応をさせるための「加硫剤」という物が配合されている最終状態の材料のことで、
メリットとしては熱をいれればすぐに成形が出来る材料ということです。
デメリットとしては前述の通り、加硫剤が配合されていてじわじわと反応が始まってしまうので
長期保管に向いていないということです。
B練りに対して「A練り」という材料もありますが、こちらは加硫剤が入っていない材料のことを
指しており、長期保管に向く材料となっていますがそのままの状態では成形は出来ません。

有効期限は短い物で1週間・・・長くても1ヶ月程度ですので、これを毎月の生産の中で
残さずに使い切るために綿密な生産計画を立てて、日々進捗状況を確認しながら
遅れが出ていないか、なんてことを確認しています。
有効期限が切れてしまえば基本的には使えませんので、そのまま廃棄となります。
再生も基本的には出来ません。勿体ないですよね。。。

ちなみにこの材料結構重たくて画像の上段棚に4束置いてありますが、1束あたり約50kgあります。。
トラックで回収した材料を保管庫に移すだけでも相当な重労働なのです。
ちなみに私は腰が弱いのでこの作業は全然向いてませんが、たまにひーひー言いながらやってます・・・。


ま、人間もゴム材料も暑さには負けますね・・・早く涼しくなってほしいものです。
涼しくなってきたり寒くなってきたりすると今度は成形の方で色々と対応が必要には
なってくるのですが・・・またそれは今後お話ししたいと思います。

ではでは。
経営・工場|2022/08/03 Wed
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