もっと知りたい!ゴムのこと | 2008/12

もっと知りたい!ゴムのこと  2008/12

年末のご挨拶

今年も残すところあと6日ですね。本当にあっという間の1年でした。100年振りの大不況が世界を襲い、全世界で経済環境が本当に悪くなっています。
経済成長率の高かった新興国でも消費は極端に悪化しているようです。

でも私は本当に厳しいのは来年の春から夏にかけてだと考えています。いまは各企業が生産調整と在庫調整で少しでも決算の数字を良くしようと躍起になっています。特に在庫調整での利益確保は各企業ともにかなりの余力があるとみています。

減産は今後も続くでしょうが在庫調整は一巡してしまうと当たり前ですが調整は出来なくなります。そのときに本当の厳しさがくると思うのです。販売の最前線では日を追うごとに厳しさが増していて本当にどこまで下がるのか、という嘆きが聞こえてきます。また、コストダウンの要請も来るでしょう。

経営者はそういう厳しい環境に耐えうる企業を作らねばなりません。今後は中小企業でも本当の経営ができる企業しか存続が出来なくなると思っています。
ゴムパッキン|2008/12/26 Fri

製造方法にこだわるメーカーは強い

自動車関連などの量産品は月産で何百万個というもの凄い数が流動しています。そのような大量の製品になると、何かあったときのために複数購買となります。そういう製品には各メーカーのこだわりが感じられます。

基本的な製品の形はもちろん同じなのですが、おもしろいことに製造するメーカーによってP/L(パーティングライン※1)など製品の作り方に若干違いが出ます。

なぜ、同じ形の製品を製造するのに違いが出るのでしょうか?ひとつは個々のメーカーによって得意な方法で製造したいから、もうひとつは(こちらが問題なのですが)あまり製造方法にこだわっていなくて一番安い方法で製造するから、ということがあります。

一番安い方法で品質が担保されれば何も問題はありません。ただ、大概そういう製造方法で作られた製品は品質が担保されていないことが多いのです。

とはいっても、もちろんコストは重要ですのでどうしたらコストが上がることなく生産性が上げれるのか、という点に製造メーカーとしてはこだわっていきたいですね。

ナイナイ尽くしの中小零細メーカーは知恵と工夫で製造方法に徹底的にこだわればおのずと道は開けるのではと考えています。


※ パーティングライン



製品を金型から取り出す際に金型を分割するのですが、その分割線のことをパーティングラインといいます。(たいやきを思い浮かべて頂ければ分かりやすいと思います)
経営・工場|2008/12/23 Tue

金型のコスト競争力

ゴムを製造するのに必要な「金型」について



最近は中国製の金型もレベルが上がってきたというお客さまも多くいます。ただ、作り手側から言わせて頂くと、やはり国産の金型は良いです。

何が良いかというと、その金型を使用して作業をするときの作業性がバツグンなのです。また、成形後の工程にも金型の出来栄えは非常に影響していてトータルの歩留まりが中国製と日本製ではぜんぜん違うのです。

モノ作りに従事されている方々はこんなこと百も承知でしょうが、なかには価格を重視するあまり、あとで後悔する方もいらっしゃいます。

中国製の金型(金型だけではないですよね)はたしかに安いです。極端な話、日本製の1/3というときもあります。だけどある程度の量産になると、最初のイニシャルコストが少々違っても生産性などで必ずペイできます。

これは金型の話ではありませんがゴムメーカーであった話で、中国のローカルメーカーに仕事を依頼していたら、知らない間にゴムの種類を安いものに変えられていた、という話を聞いたことがあります。こんなこと日本のメーカーでは絶対にありえません。

もちろん、コスト競争力は非常に重要です。日本のメーカーはもっとコスト意識を徹底させなければいけません。ただ、中国のコストの安さには、その裏に「ずるさ」を感じてしまうのも事実です。

やはり物を作る上では国産ならではの良い部分が私は捨てられないと思います。
経営・工場|2008/12/20 Sat

最適な材質を提案できる企業

ゴム製品のお問合せで一番多いのがゴムという特殊な素材についてです。

A様「こういう環境で使用するのにはどの材質が良いのだろう?」

B様「FKMを検討しているのだが○○に関してのデータはないのだろうか?」

C様「薬品をシールしたいのだがどの材質を選定すれば良いのだろう?」

今、弊社にはこういったお問合せを非常に多く頂きます。如何にきちんと対応できるメーカーが少ないかということだと思っています。

使用する環境をきちんと整理して、それに最適な(コストも含めて)材質をご提案することが弊社の仕事だと考えています。それにはゴムという特殊な素材をどれだけ理解して、その知識をうまくニーズに繋げれるかというところだと思います。

僕自身、今までも知識の習得(もちろん現場での知識も)に貪欲であったと思いますがこれからもっと貪欲にならなければいけないと思います。

あなたの会社で使用されているゴム製品、本当に最適な材質をチョイスされているのでしょうか?経営環境が悪化している今こそ見直しには最適な時期かと思います。
経営・工場|2008/12/17 Wed

Q(クオリティ)、C(コスト)、D(デリバリー)を高める

サブプライムを発端とした景気悪化によって毎日のように「減産」とか「雇用調整」とか悪いニュースが飛び交っています。

こう毎日悪いニュースばかりだと気分も滅入るのですが、企業としてはこういう時こそ地力を付けるチャンスと捕らえるべきだと思います。

わが社も今年の初めごろから生産性のアップを中心に社内改革を進めています。「改善活動」は実に地道な作業で瞬間的に生産性を上げるのではなく、恒久的に上げなければなりません。ゴム製造は人間が携わる部分が多く生産性アップには人間のファジーな部分も考慮したものでなければ品質的にも生産的にも安定した製品を供給することはできません。

景気の波は6年~8年周期だといわれています。また、不況は3年以上続かないとも言われています。苦しいときに基本をしっかり充実させたいと思います。ちなみに好況時の60%~80%の価格提示ができれば不況時にも仕事は集まるそうです。経費削減も重要ですがやはり生産性を如何にあげるかが企業の実力となるのではないでしょうか。
経営・工場|2008/12/16 Tue

図面のないゴム製品を製造

お客様から「図面がない製品を製作できないか」というお問合せがあります。弊社では図面など寸法基準のはっきりしないゴム製品を図面作成から承ります。

複雑な形状でもなんとか図面を起こして製品にします。しかし中には使用後のゴム製品しか手元にない場合もあって、そういう場合の採寸は結構時間を要します。使用後のものはゴムが膨潤していたり、大きな亀裂があったりと元の形が非常に分かりづらくなってしまいます。そういう状況でも出来るだけ元の形状に近づけるように根気良く作業をします。

図面がない、寸法がまったく分からない、使用済みの製品しか手元にない、などお困りがありましたらお気軽のご相談頂ければ幸いです。
ゴムパッキン|2008/12/15 Mon

シールパッキンとゴム硬度の関係

シールをしたいときにゴムパッキンの硬度(ゴムの硬さ)は意外と重要となります。

ところがこの硬度が一般の方には伝わりにくいようで、例えば「硬度40Hs(ハードネス)の硬さはどれくらいのイメージですか?」というご質問が電話やメールでお伝えすることがなかなか難しいのです。

ゴムには実に様々な硬度が存在することをあまり知られておりません。例えば、ホームセンターなどでよく見かけるゴム板。これは大体70Hs前後の硬度です。(扱っている商品によっては違う場合もあります)

また、ちょっと前に流行った地震対策用などに使われているゲル。これはゴムではないのですが硬度計で計測すると大体1Hs~5Hsくらいの硬度です。非常に軟らかいのですが実は同じような硬さのゴムが存在します。しかもゲルよりも安価に造れたりします。

上記のように材質にもよりますがゴム硬度は大体5Hsから98Hs位まで幅広く存在するのですが一般的にイメージされているゴム硬度は大体50Hs~80Hsくらいと考えられます。しかし、ゴムにはもっと軟らかいものもあれば、逆に硬質プラスチックのような硬いものもあるのです。

また、ゴムの最大の特性として、引っ張ったり、縮めたりしても元に戻る「復元性」が強いことです。ゲルや硬質プラにはこのような特性はあまりありませんので、硬質プラの硬さとゴムの復元性の両方を要求されるようなところや、ゲルのように軟らかくゴムの復元性が要求されるところには重宝されています。
ゴムパッキン|2008/12/13 Sat

景気の波

サブプライムに端を発した景気後退が日本経済を直撃しています。
特に自動車業界にはその影響が大きく、これまでの30%以上の減産が今後3年は続くだろう、と言われています。

僕はこんなときこそ新規事業や商品開発が大事ではないかと考えています。もちろん目の前の収益が成り立たなければそちらをきちんとしてからの話ですがこういう苦しいときに何をしたかで次の景気の波に乗れるかどうかが決まると思うのです。

景気の波は6年から8年の周期で好不況を繰り返すそうです。今回の不況も前回の不況(ITバブル崩壊)から7、8年経っていますのでそのことから考えると納得できます。また、これまで3年以上続いた不況はない、というのも事実です。

このことからも、今は次の好景気に向けて力を蓄える時期だと思うのです。年明けには更なる減産もあることでしょう。しかし製造メーカーとして、ここで安易に人員整理などに走ってはいけないと思います。今までは忙しくて出来なかったこと(例えば社員教育など)を愚直に徹底的に進めていきましょう。
それによって会社に競争力がつくのだと思っています。
政治・経済|2008/12/11 Thu
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